2022.06.01
令和4年5月26日(木)、2回目となる麗しの杜ヘルスアカデミーを開催しました。
麗しの杜ヘルスアカデミーとは、地域の高齢者の方々が住み慣れた場所でいつまでも元気に自立した暮らしを送るために、健康に関する様々なプログラムをご提供する新たなサービスです。
今回のテーマは「今日のからだづくりが明日を変える」。第1部は富田京子講師(上級食育指導士/シニアフードアドバイザー)によるシニア層のための食生活についての座学、第2部は奥田理沙講師(フィットネスインストラクター/介護福祉士)による運動体験を行いました。会場には、近隣地域の在住者や当館入居者など、29名の参加者が集まりました。
60歳を過ぎて起きる体の変化と、低栄養にならないための食事法について解説いただきました。60歳を過ぎると、内臓、筋力、口腔機能の低下や、体内水分量の減少、さらに喉の渇きや味(特に塩味)を感知する力も衰えていきます。それに伴い、食事の量と質が低下し、高齢者の何割かが低栄養にな
このような状態を防ぐためには、高齢者に必要な栄養素と適切な摂取量を正しく知ることが重要です。食べ過ぎることがリスクとされている若い頃とは違い、低栄養、サルコペニア、フレイルの予防を重要視し、たくさん食べることが高齢者には求められています。
講義中は、記入式のワークシートを用いて、参加者自身の体の状態や食生活を振り返る時間も設けられました。さらに、セミナー終了後も参加者が健康的な食生活を継続できるように、一日に必要な栄養素のチェックシートや食事の目安が分かる表など、私生活に役立てる資料も配布されました。
また、家族の病気をきっかけに、食について学びを深めるようになった講師自身の体験談も交え、食の知識だけでなく、自分の体を大切にしてほしいというメッセージも込められた、大変濃厚な時間となりました。
第2部では、奥田インストラクターの指導のもと、軽快な音楽に合わせて、椅子に座って行うエクササイズ(有酸素運動)を体験しました。体験に際しての注意事項として、①こまめな水分補給、②自分のペースで(無理をしない)、③使っている関節や筋肉を意識して行うことを確認しました。
初めにアイスブレイクとして、頭と体の緊張をほぐすために脳トレ体操を行いました。左右非対称の動きを行うことで脳の活性化を促しました。左右が同じ動きになってしまう方も続出し、和やかに脳活性化を行うことができました。
自宅できるエクササイズの今回のテーマは「体幹」です。全身のストレッチを行った後に、基本の動きの練習を行いました。運動強度は自分のレベルにあったものを選択できるよう3段階の動きの紹介もあり、自分にあった動きを選択して行うことができました。
インストラクターのわかりやすい指示を聴き、動きをみながら、音楽に合わせて腕や足を前後上下左右に動かし、楽しく体験しました。エクササイズの最後には、練習した基本の動きを音楽に合わせて連続して行いました。
後半では静かでゆったりとした音楽にあわせて照明をやや暗くし、リラクゼーションストレッチを行いました。これは有酸素運動によって興奮している神経や筋肉を鎮静させることによる疲労回復や障害予防の効果が期待できるためです。
約50分の運動体験は初めての方も多かったですが、皆さんと楽しみながら無理なく参加されていました。
参加者の皆様からは「お二人の講師のお話の仕方が素晴らしかった」「とても分かりやすい内容だったので家でもやってみようと思いました」「定期的に開催してほしい」など、嬉しい声をたくさんいただきました。今回、半数以上が初参加の方々でしたが、皆様最後まで楽しんでおられました。
今後も地域の方々が生き生きと自立した暮らしができるよう、健康を支援する様々な催し物を実施してまいります。